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11月28日

マジぱねぇ院生

少し前のことですが、先生が出張のため来られず、ビデオを見て感想を書くという形式の授業がありました。先生の代わりに研究室の院生が来て仕切っていたのですが、この院生が人生稀にみるウザったさを持った人間でした。あんな喋り方をする人間は漫画の中だけだと思っていました。

ビデオを始める前の説明ですでにこれでしたからね。

「このビデオ、マジ、すっげぇから。お前らに今からマジ、ぱねぇ、このビデオ見せてやっから、絶対。ってか、お前ら、マジ、後悔しねぇ、ってか、マジ、寝るとかありえねぇから、絶対。」

ちなみに「絶対」の部分は「ずぇったい」、「マジ」の部分は「もあぁじ」といったニュアンスで発音してもらえると、より鬱陶しさが増すかと思います。少なくとも僕は三回ぐらい殴りたい衝動に駆られました。

殴りたい気持ちを我慢して真面目にビデオを見ていたところ、不幸にも機械が壊れて音声が流れなくなりました。すると、何を思ったかその院生は自らが音声の役割を果たすべく説明を始めました。

院生 「いや、だからさ、なーんでこの人たち、こんな米作ってっか分かるお前ら?ってか、マジさ、米より他のもん作っちゃえば楽だし儲かるだろ、フツーに考えて。それでもよ、この人たちは米を作り続けた、ただひたすら作り続けた。ダリーとかウゼーとか言いながらも作り続けた。何でか分かる?」

学生「…」

院生「使命感。それだけだよ。」

もしも僕が歌丸師匠だったら、山田くんに座布団を全部持って行かせた後、全裸で町内を三周ぐらい引きずりまわしてから、体中の穴という穴に取れたての馬糞を詰めた状態で、「第21期竜王戦第4局において羽生名人が93手目▲4五飛を指した瞬間、地球の裏側にいたブラジル人が目撃したものとは?5秒以内にお答え下さい。」という鬼のようなお題を出しているところでしたよ。

というのも、それまでのビデオの説明から考えると、使命感云々というより地理的・土壌的な問題で米以外のものを作れなかった感じでしたからね。それ絶対お前が言いたかっただけだろと思いました。

その後、さらに故障が進み映像すら出なくなってしまいました。どうにも修復不可能ということでビデオはまた後日ということになったんですが、まだ授業が始まって30分も経っていません。とはいえ、ビデオを見なければ感想文はかけないので仕方ありません。

そう思っていたところ、ぱねぇ院生は何を考えたのかこんな課題を出しました。独自に。

「いいかぁーん、おめーら。代わりに俺が課題出すからよ、マジ、残りの時間でそれやれ。課題はな、日本の米に対するおめーらの熱い気持ち書いてみろ。マジよ、三行でも四行でもいい、おめーらの熱いライムが読みてーんだ。いいかぁ、行数なんて関係ねぇ。重要なのは、てめーらしいかどうかだ。」

もう何なんですかね、この人は。

私をここまでイラつかせた授業は初めてですよ、と脳内のフリーザ様もブチ切れてましたからね。もしもこの時点でドラゴンボールが7つそろっていたら、「こいつの人生において、これ以降出てくるカレーは全て牛糞にしてくれ」と迷わずお願いしていたところです。

そんなわけで、振り返ってみると別に大したことじゃなかったのではと思い始めましたが、僕の平坦な大学生活に極上のイライラと笑いのスパイスを与えてくれた院生には、まぁちょいパないぐらいの感謝はしておくことにします。

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