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10月09日

第三回ケータイ小説大賞「あたし彼女」 レビュー

自宅のリフォームが始まり、大学も始まり、落ち着いて更新できません。今期は大学に通いながら仕事もすることにしたので、更新頻度は上がるのではないかと思われます。人間、やることがある時ほど無駄なことをするものです。

さて、第三回日本ケータイ小説大賞が発表されたことを皆さんご存知でしょうか?見事大賞を受賞した作品は「あたし彼女」という一風変わった作品でした。僕は過去に「恋空」の読破に挑戦したことがありましたが、文字がピンクで読みづらく、3ページほどで断念したという苦い思い出を持っています。今回の「あたし彼女」は文字が黒です。そこで、これ幸いと言わんばかりに読書に挑戦し、見事読破することができました。

せっかく読んだので、「あたし彼女」を読んで思ったことを書いていきたいと思います。

1ページ目を見れば分かるんですが、文章の書き方がだいぶ変わっています。でもこれは読みやすいのでいいと思います。むしろ、女の子からメールが送られてきているような感覚を覚え、若干幸せな気持ちになれます。せっかくなので、1ページ目を引用しておきます。

アタシ
アキ
歳?
23
まぁ
今年で24
彼氏?
まぁ
当たり前に
いる
てか
いない訳ないじゃん
みたいな
彼氏は
普通
てか
アタシが付き合って
あげてる
みたいな
(あたし彼女 1ページ目より)

ケータイで読んだら、ちょうど良さそうな文量ですね。気軽に読めることを売りにしているケータイ小説にとって、やはりサクサク読めることは大切だと思います。そういった意味でも、このような文章表現は好ましく思いました。実際読みやすかったです。

内容なんですが、主人公の女性が非常にツンデレです。まぁこれも1ページ目を見れば分かるんですが、もう気持ちいいぐらいにツンツンです。「アタシが付き合ってあげてるみたいな」の部分などは、Mの男性にはたまらない台詞でしょう。

話の主な流れとしては、この23歳のツンデレ女性が、ツンからデレに移行する話です。「てか男なんてどれもでも一緒だし」から、「やだ、なんであいつのことが気になっちゃうの」的な展開のややベタな話です。まぁ僕はベタな話が好きです。

惜しむらくは、デレ状態に移行した後は、ツンの出番が極端に少なかったことですかね。まぁ友達にノロケ話をされている時に感じる、いわゆる「しね!」という感情でしょうかね、そういった悪しきインプレッションを少なからず抱きました。「あの頃のドSだった君はどこに…」とドMの男性陣もさぞガッカリしたことでしょう。

もう一つ残念だったことは、最終章で仲違いした恋人と仲直りするんですが、それを自分の力では成し遂げてないことです。少年漫画だったら許されざる展開ですよ。なんかよく分かんないけど奇跡が起きてボスが自滅!勝利!みたい感じです。最後は、自分から会いに行って「すいませんでした」と頭を下げる勇気を持って欲しかったです。僕だったら無理ですが。

今回「あたし彼女」を読んで思ったことは、ケータイ小説はケータイで読んでこそ真価を発揮するということですね。移動中の電車で、トイレの中で、退屈な授業中に、どこで読んでも同じように読めるのが素晴らしいと思います。さらに、パソコンよりもケータイの方が画面いっぱいに文字が表示されますから、より感情移入できるような気がします。どこでも気軽に読める娯楽としてこれからも発展していって欲しいです。

また、ケータイ小説というジャンルでなくとも、ケータイ向きの読みものはあるなと思いました。例えば、東海林さだおのエッセイなどは、ケータイで読むのに向いていると思います。一文一文が短く、内容を深読みせずとも直接脳みそに入ってくるものが多いからです。しかも楽しい気持ちになれる。また、谷川俊太郎やみつお等の詩はケータイでも十分情緒を感じとれるような気がします。

そのように、媒体ごとで合うもの合わないものを各自選り分けながら、より良い娯楽を楽しめばいいのではないでしょうか。全て「ケータイ小説(笑)スイーツ(笑)」と切り捨てるのではなく、その日の気分によって嗜好は変化しますから、それに合ったものをチョイスすれば完璧、と思いました。

ちなみに僕はつい最近までトルストイの「アンナ・カレーニナ」を読んでいました。その前は「ドラえもん深読みガイド」でした。今は居眠り磐音の最新刊です。まぁ金子みすずではありませんが、「みんなちがって みんないい」というところでしょうかね。

とにかく、ササッと読めるし、文字も黒くて読みやすいので、「あたし彼女」を是非読んでみて下さい。少なくとも僕は楽しめました。その時はパソコンよりもケータイをオススメします。

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